ソーダ水
「ねえ…聞いてる?」
ガネーシャエビルから繰り出される激しい連撃。なんとかいなしながらシーナルは喋る。
「この戦争が終わったらさ、弟の店手伝う予定だったんだ。」
6本の腕を持ち6本の武器を使いこなすガネーシャ。パールヴァティーの造った人形。神話の名に相応しい圧倒的な強さを持っていた。
シーナルは大きく吹き飛ばされ、柱に背中を強打する。
「ねぇ…聞いてるの?」
_そこには柱にもたれ横たわるこまちぉが居た
「私達が戦ってる意味なんて無かったのかな?」
_返事はない
「子供の頃に飲んだ、口に入れるとシュワシュワして甘いジュース」
「たしかタンサンって言ってたっけ」
アラハギーロの夜は小さな星を沢山手に入れてる
神様はそんなの見ていない
だけど
水面に映る星がソーダ水のように
楽しかった日々が流れて揺れる
「もう一度飲みたかったなー」
ガネーシャエビルはアンクーシャ(杖)を振り上げる。シーナルは子供の頃の笑顔でそれを見上げ受け入れる。
その時
一瞬の出来事
水しぶきが舞い上がりガネーシャエビルを包む。スローモーションが掛かったようにキラキラと踊り弾けるソーダ水。あの時と同じ楽しそうに揺れるソーダ水。
ガネーシャエビルは幾つもの剣線を浴びて倒れ込んだ。
そこに居たのは
マトイ「誰が居たのよ…?」
マトイ「続き早よっ!!」
マトイ「ポチっとな!」